法人税
● 法人税概要
法人税とは個人における所得税のようなものです。累進課税制度を採っていることも、所得税と同じです。
現在は、東日本大震災の復興支援措置として、法人税が10%上乗せされてい ます。この措置は一時的なもので、平成27年3月31日までとなっています。(もっ とも実施には継続される可能性もありますので、経過を見守る必要があります。
● 課税対象
法人税は利益ではなく、所得に対して課税されます。利益と所得の違いは計算式を見ると分かります。それぞれの計算式は、
利益 = 収入 − 費用
所得 = 益金 − 損金
となります。
つまり、所得とは、会計上の利益を算出した後で、その利益から損金を差し引いた額ということです。
● 法人税の税率
上述の通り、法人税は累進課税制なので、所得金額によって税率が変わってきます。もっとも、法人税は所得税とは異なり、2段階でしか分かれていません。したがって、計算も簡単です。
所得が800万円超 → 25.5%
所得が800万円以下 → 15.0%
ただし、資本金が1億円を超える、つまり大企業には、所得800万円以下の軽減措置はありません。したがって、まとめると以下の表のようになります。
資本金1億円超 |
― |
25.5% |
資本金1億円以下 |
所得800万円超 |
25.5% |
所得800万円以下 |
15% |
● 所得
課税所得の求め方は上で述べた通りなので、益金と損金を算出しなければなりません。
益金と損金は、会計上の利益や支出から、税法上不算入のものなどを計算し、調整して出されます。法人税上は、別表4にこれらをまとめ、別表1で所得を算出します。
益金 = 収益 − 益金不算入 + 益金算入
損金 = 費用 − 損金不算入 + 損金算入